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龍福 廣
Phys.Rev.,A, 25(2), p.720 - 736, 1982/00
完全チャネル系に基づくユニタリー化歪曲波近似法によりH,Li,B,CおよびSiイオンが水素原子に衝突した場合の電離、励起、電荷移動断面積を求めた。 電離チャネルを入射粒子に中心を置くクーロン波動関数で表すことにより、「連続状態への電荷移動」を考慮した。 得られた電荷断面積は入射粒子の電荷に対し二次関係よりゆるやかな依存性を示した。 電離・励起チャネルの導入は電荷移動断面積を、衝突エネルギー10keV/amu以上で入射粒子電荷の高い場合に、極めて減少させた。 電荷移動断面積に対するスケーリング則を新たに求め、0.01~500keV/amuのエネルギー範囲で、実験および他の理論と比較した。
龍福 廣; 佐々木 健; 渡部 力*
Phys.Rev.,A, 21(3), p.745 - 750, 1980/00
水素原子と部分的にストリップされた重イオンの低エネルギー衝突における電荷移動断面積の実験値を解析するために、入射粒子をある有効電荷をもった裸の核におきかえるというモデルを用いてUDWA計算を行なった。その結果、10keV/amu以下の低エネルギー領域において、断面積が有効電荷に対して強い振動依存性を示すことが分った。さらに、この振動依存性はジアバティクポテンシャル曲線の交差から来るものであり、低エネルギーにおいて、BayfieldおよびCrandall他によって観測された断面積が種々の元素(B,C,NおよびO)のイオンを衝突させた場合に非常に異なって来るという結果はこの断面積の振動的挙動に帰着することができることが分った。